ドレミ(寝相がカオスなツンデレ姫)との暮らしは、毎日がちょっとしたコントのようだ。特に今日のドレミは、なぜそこまで徹底するのかというほどの“死んだフリ”モードだった。
朝10時、いつものようにリビングに入ると、床のど真ん中でドレミが一直線に横たわっていた。頭からしっぽまで、まるで定規で測ったような直線フォルム。どこかで見たことあると思ったら、あれだ…「ぬいぐるみの猫」そのもの。

最初は本当に寝ているのかと思い、そーっと近づく。耳に指を当ててもピクリともしない。鼻先をツンツンしても無反応。え、まさか!?と焦る私。けれど、その緊迫した3秒後、ドレミが薄目でチラ見。
「バレたか…」と言いたげな目だった。
どうやら、構ってほしい時のドレミの新たな作戦が“死んだフリ”らしい。しかも、そのまま動かない。写真を撮ろうが、お腹をモフろうが、じっとしている。もしかして私の反応を楽しんでる?(たぶん正解)
猫って、たまに飼い主の動揺を楽しんでいるフシがある。しかもドレミは、完全に“ツンデレ姫”だから困る。呼んでも来ない、動かない、でもご飯の音がすれば秒速で起き上がる。
この静と動のギャップが、猫の魅力なんだろうなとしみじみ思う。
ちなみにこの“死んだフリ”モード、なぜか来客中にも発動する。宅配便のお兄さんの目の前でもドレミはフリーズ状態。お兄さんが「え、これ生きてます?」と聞くほどリアルだった。
「動かない猫って、こんなに存在感あるんだな…」と妙に感心してしまう。猫 癒しってよく言われるけれど、まさにこれだ。動かないだけなのに、癒しと笑いが同居する不思議な存在。
猫が飼えない人も、ぜひ想像してみてほしい。
床に真っ直ぐ転がる猫。ツンツンしても反応なし。ぬいぐるみのような無の表情。なのに、ちゃっかり目だけは開けてこちらを観察してる。
──その姿、きっと脳内で再生するだけでもちょっと癒されると思う。
私の毎日は、こんな“猫との小さなコント”の連続だ。
「猫 飼えないけど好き」「猫 見るだけで癒される」という人たちの気持ち、ものすごくわかる。私も昔はそうだった。でも、今はリアルでドレミがいる。
でももしあなたに猫がいなくても、こんな日常を想像してみてください。
静かに転がるだけで笑いをくれる猫。
今日もまた、床の真ん中で“ぬいぐるみのふり”をするドレミに、思わず「ありがとう」と言いたくなるのでした。
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